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ファンを魅了する華麗なプレーを見せる一方、攻守にもろさが目立つ。横浜DeNAベイスターズの森敬斗が、そんなイメージを覆そうとしている。レベルアップの先に狙うのは、正遊撃手の座だ。
2019年秋のドラフト1位。「最後のチャンス」と位置づけたプロ5年目の昨季は、自己最多の71試合出場で打率2割5分1厘、盗塁8をマーク。特に輝いたのはポストシーズンで、全試合遊撃で先発した。日本シリーズでは打率3割。高い身体能力を生かした美技でも存在感を見せた。
成長の跡が見られたのが、日本一に王手をかけて迎えた日本シリーズ第6戦、3―0の三回2死満塁の打席だ。
フルカウントからの6球目、高めのカットボールに手を出さず、押し出し四球を選ぶ。この回限りでソフトバンク先発の有原航平を降板させる、値千金の追加点だった。
結局、この打席では1度もバットを振らなかった。
「振らないのも勇気がいること。冷静にボールを見極められて、打席の中で考えを最後まで貫けたというのがすごく自信になった」と振り返る。以前は結果を欲しがってボール球を振らされる場面も多かったが、後半戦以降は打席の中での迷いが消えたという。
一方、守備の確実性には課題が残る。昨季は出場数が限られる中でも、遊撃手としてリーグ2位の12失策。現役時代に名手としてならした藤田一也・2軍ディフェンスチーフは「スーパープレーはするけど、もったいないエラーが多かった。投手やチームがガクッとなる守備が減れば、もっとすごい選手になる」と語る。
チームとしても昨季は両リー…