投票価値の平等は重要だが「絶対」のものではなく、国会には他の要素も考慮する裁量があり、平等に向けた努力もしている――。一票の最大格差が2.06倍だった昨年の衆院選をめぐる16訴訟で、初判決となった広島高裁岡山支部(井上一成裁判長)はこう指摘し、「憲法に違反しない(合憲)」と判断した。
- 一票の格差、24年10月の衆院選は「合憲」 広島高裁岡山支部
「被告の主張を100%採用したもので、完膚無きまで合憲という判決」。岡山市内で記者会見した原告弁護団の升永英俊弁護士はそう皮肉った。久保利英明弁護士は「『一人一票』の選挙でなければ、国民主権じゃない」と批判した。
原告らは人口にシンプルに比例した選挙を求めてきた。
憲法が言う「正当性」を持つ国会とは…
憲法は「正当に選挙」された…