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「トーキョーカモフラージュアワー」第3話から。曽根ちゃん(左、片山友希さん)に思いを寄せる、主人公の宇都宮宏人(松倉海斗さん)=ABCテレビ提供

 東京に住む人のおよそ半数は地方出身者だと言われますが、今回の主人公は山形県出身の若い男性会社員。ドラマL「トーキョーカモフラージュアワー」(日曜深夜0時10分、関東は土曜深夜2時30分)が放送中です。同名漫画が原作で、お笑いタレントのヒコロヒーさんが連ドラの脚本に初挑戦。南雄大プロデューサーが、ドラマ制作の裏側をしゃべっちゃいます。

コラム「ABC発 しゃべっちゃいます」

 原作の同名漫画を見つけたのが2年前。生まれも育ちも関西の私は、松本千秋先生の描いた「東京で生きる人々の華々しくもどこか寂しいリアルな人間模様」にひかれ、このドラマを作りたいと思いました。

 バカリズムさんや劇団ひとりさんら、芸人さんが脚本を書いたドラマが話題になることが多いです。そこで今回お願いしたのが、バラエティーだけでなく、エッセー集や短編小説など文筆業でも活躍するヒコロヒーさんでした。

 「連ドラ脚本はやったことがないので」。物理的にも精神的にもご本人の負担が大きく最初は断られたのですが、制作サイドのラブコールが伝わり、快諾をいただいて実現しました。

 ただ、昨年4月から書き始めてもらい、1話の初稿が出てきたのが8月。さすが「松竹芸能の向田邦子」と自称するだけあって原稿の遅さにちょっぴりドキドキしましたが、ドラマ脚本の「方程式」にとらわれない書きぶりに感嘆しました。

 主演の松倉海斗さんのほか、お笑いコンビ「さや香」の新山さんらユニークなメンバーが出演。東京の軽薄さを面白おかしく描きつつ、キュンとする場面もあるラブコメディーです。ヒコロヒーさんいわく、「令和の東京ラブストーリー」なんだとか。

 会話劇やせりふ回しなど、注目ポイントは盛りだくさん。見逃し配信もありますので、ぜひご覧ください。

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