山梨県笛吹市と甲府市境付近の山林で発生した山火事について、発生から15日目にあたる1日正午に鎮火したと、県などが同日発表した。消防によると、焼損面積は約35・1ヘクタールと推定されるという。
県などによると、山火事は1月18日に両市にまたがる大蔵経寺(だいぞうきょうじ)山で発生。火勢が強まった20日未明から朝にかけて、甲府市横根町の6世帯15人が一時自主避難した。
火が拡大するおそれがなくなったとして、27日に鎮圧状態と判断された後も、枯れ葉の下などに火種が残っていないかを確認する作業が2月1日まで続けられた。同日、甲府地区と笛吹市の両消防本部が再燃のおそれがないと判断し、県に報告した。
山火事による負傷者や建物の被害はなかった。出火原因は県警や両消防本部が今後調べる。鎮火までに、両消防本部と消防団員など延べ約1600人が消火・警戒活動に携わったという。
甲府地区消防本部は8日、登山道に火災防止を呼びかける看板を設置する。笛吹市消防本部も同様の対策を検討している。この付近では2008年末から09年初めにかけて50ヘクタール超を焼損する山火事があったという。