米航空機大手ボーイングは28日、2024年12月期の純損益が118億ドル(約1.8兆円)の赤字だったと発表した。2018年と19年に小型機「737MAX」が連続墜落事故を起こして以降、赤字は6年連続。四半期ベースでも10四半期(2年半)にわたり損失を計上し続けている。24年12月期は品質問題による生産ペース落ち込みに加え、ストライキによる工場の稼働停止が響いて巨額赤字を計上した。
売上高は、前年より14%減の665億ドル(約10.3兆円)だった。昨年1月に飛行中だった737MAXの機体に穴があく事故が起き、品質管理への批判が再燃。米連邦航空局(FAA)は安全のため737MAXの生産ペースに制限をかけており、商用機の生産が落ち込んだ。さらに、昨秋にはシアトル周辺の工場で働く機械工らが約7週間にわたってストに入り、主力機の生産がストップ。通年での商用機の出荷数は昨年(528機)から34%減の348機に落ち込み、売上高が減少した。
労使交渉は11月に妥結した…