労使がともに賃上げの「定着」を訴える今年の春闘について、労働組合の中央組織・連合の芳野友子会長と、経団連で春闘を担当する経営労働政策特別委員会の大橋徹二委員長(コマツ会長)が報道各社のインタビューに応じた。高水準の賃上げが持続するかや、中小企業の賃上げのポイントになる価格転嫁などについて聞いた。
連合 芳野友子会長
今年の春闘は、賃上げの流れを定着させ、中小企業や労働組合のない職場にまで広げることが最大のミッションだ。
昨春闘では、中小も健闘したが大手との格差は拡大した。中小の賃上げ率が全体の賃上げ率を上回り、是正が進むことを期待している。
格差是正に向けて連合が掲げた中小の賃上げ率の目標「6%以上」について、経営者側から(高すぎると)懸念があることは承知している。だが、人手不足や若者の海外流出を考えれば、格差是正は急務だ。
賃上げ原資確保「企業努力では限界」
中小の賃上げには価格転嫁の…