台湾の気象当局によると、21日午前0時17分(日本時間同1時17分)ごろ、台湾南部を震源とする地震があった。地震の規模を示すマグニチュードは6.4で、南部の嘉義県で震度6弱、台南市や高雄市でも震度5弱を観測した。消防当局によると、計27人がけがを負った。
台南市当局によると、山間の地区では約350棟の住宅が倒壊や損壊したとみられ、身動きがとれなくなった15人が救助された。21日昼にこの地域を訪ねると、所々に崩れた住宅の破片がころがり、時々余震とみられる揺れも起きていた。
この地区で暮らす張茂己さん(79)も自宅の天井が落下し、壁が崩落。足が不自由なこともあり、自宅から出られなくなったが、約30分後に救助隊に救助されたという。「これまで感じたことのないものすごい揺れで、何が起きたのかわからないほどだった」と疲れた表情で語った。