(29日、愛知県高校優勝野球大会準決勝 豊川0―6享栄)
豊川は中心打者のモイセエフ・ニキータ選手(3年)が3安打と持ち味を発揮したが、打線がつながらず無得点に終わった。
この日は享栄の長身左腕に対し、逆らわない打撃を心がけた。3安打はいずれも2ストライクからの左翼への打球だった。「追い込まれても引きつけて逆方向に打つことができた」
悔やんだのは第2打席。3点を追う三回、2死一、三塁で左飛に倒れた。「あそこで打てたら、(試合の)流れが変わった。本当に悔しい」
10年ぶりに出場した今春の選抜大会では、阿南光(徳島)戦で本塁打を放って注目を集めた。一方で3三振も喫した。大会後は、変化球やカウントを悪くしてからの対応を意識して打撃練習に取り組んできたという。
この日も課題を残した。「チャンスで一本が出なかった。一球に対する集中力を高めていきたい」と、最後の夏に向けて巻き返しを誓った。(辻健治)