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パリのノートルダム・ドゥ・バルドグラス教会の前で16日、極右リーダーのジャンマリ・ルペン氏の追悼ミサが始まるのを待つ人々=AP
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 フランスの極右政党「国民戦線(FN)」の創設者ジャンマリ・ルペン氏の死去をめぐり、後継政党の「国民連合(RN)」が難しい立場に立たされている。差別発言を繰り返したジャンマリ氏は、過激な主張を控える「脱悪魔化」路線で政権の座を狙うRNにとって、負の歴史を象徴する存在だからだ。

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 16日午前、96歳で7日に亡くなったジャンマリ氏の追悼ミサが行われたパリ市内の教会の外では、数百人が大型スクリーンで内部の様子を見守った。若者も多く、1972年の創設から半世紀を超えた党の支持者が、世代交代しつつある様子をうかがわせた。

 パリ郊外の刑務所で看守を務めるロレンゾ・カバラロさん(20)は反ユダヤ主義的な発言などを繰り返したジャンマリ氏を支持していないという。それでも「政治に痕跡を残した人物に敬意を表したい」とミサに足を運んだ。「人種差別主義者やファシストがいたジャンマリ氏の頃の党と今のRNは違う」と話す。

 ジャンマリ氏から2011年…

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