写真・図版
16日、米テキサス州ボカチカで打ち上げられた後、発射場に戻り、アームで捕捉された宇宙企業スペースXのロケット「スーパーヘビー」=スペースXの中継映像から

 イーロン・マスク氏が創業した米宇宙企業スペースXは16日、開発中の史上最大のロケット「スーパーヘビー」と宇宙船「スターシップ」を打ち上げた。7回目の無人飛行試験で、ロケットを発射地点に戻して発射台のアームで「キャッチ」することに再び成功した。ただ、切り離された宇宙船の信号は途絶え、同社は「宇宙船は失われたとみられる」としている。

 ロケットと宇宙船は米中部時間16日午後4時半過ぎ(日本時間17日午前7時半過ぎ)、同社が拠点としている米テキサス州ボカチカの「スターベース」で打ち上げられた。

 同社の中継映像によると、打ち上げから約7分後、宇宙船から切り離されたロケットは発射地点に戻り、「箸」のようなアームがつかまえた。ロケットの発射台での「キャッチ」は昨年10月に続き、2回目の成功。同11月の6回目の飛行試験でも試みる予定だったが、断念していた。

 今回打ち上げに使ったロケットのエンジンは、昨年10月に発射台に戻ってきたロケットのものを再利用した。

 打ち上げられた宇宙船はロケットと切り離された後、信号が途絶えた。同社の衛星通信サービス「スターリンク」に使う衛星と同じサイズ、重さの模擬衛星10機が積み込まれていて、地球周回軌道に運ぶためのテストもする予定だった。

 宇宙船は将来的に発射地点に…

共有