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イーロン・マスク氏(右)とトランプ米次期大統領=ロイター

 米証券取引委員会(SEC)は14日、起業家イーロン・マスク氏が、旧ツイッター(現X)買収前の同社の株式取得の状況を正しく開示せずに投資家を欺いたとして、証券取引法違反の疑いで提訴した。

 訴状によると、マスク氏は2022年3月、当時上場企業だった旧ツイッター社の5%以上の株式を取得したにもかかわらず、法律で10日以内と定められた期日までに開示せず、1億5千万ドル(約240億円)以上安く株式を購入できたとしている。マスク氏は同年10月、総額440億ドル(約7兆円)でツイッターの買収を完了し、同社は上場廃止となった。

 マスク氏はこれまで、SECの対応に不満を示しており、両者の対立が続いてきた。SECのゲンスラー委員長はトランプ次期政権の発足に伴い退任予定で、SECは直前で訴えを起こした。マスク氏はトランプ次期大統領と近い関係にあり、米メディアは、マスク氏が新政権下で今回の提訴の取り下げを求める可能性があるとの見方を報じている。

 マスク氏は14日のXの投稿…

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