空気いらずでパンクしないタイヤを開発中のブリヂストンは15日、滋賀県東近江市と連携協定を結んだ。三重県境に近い山間部を周回する電動の自動運転カートがタイヤを装着して秋以降に公道を走り、来年の実用化に向けた試験をする。同社と自治体の協定は初めてという。
このタイヤ「AirFree(エアフリー)」は、接地面とホイールの間の特殊な樹脂製スポークがしなり、空気の代わりに衝撃を吸収する。タイヤゴムは替えられ、スポークの樹脂もリサイクルできる。
今回タイヤを装着するのは、東近江市が運行する自動運転の「奥永源寺けい流カー」(6人乗り)。この地域は人口309人のうち56%が高齢者で、高齢化率は市全体の2倍近い。山間地の足として、道の駅「奥永源寺渓流の里」を拠点に1周約30分で走る。片道150円。ゴルフ用カートを元にした小型車で、道に埋めた電磁誘導線に沿って往復約4・8キロを時速12キロで自動運転する。運転手は非常時以外はハンドルを操作しない。
進む超高齢化、地域課題解決にもつながる?
エアフリーはパンクの心配が…