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阪神甲子園球場=2024年8月23日午前10時2分、兵庫県西宮市、朝日新聞社ヘリから、林敏行撮影

 第97回選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援)の出場32校を決める選考委員会が24日、大阪市内で開かれ、21世紀枠は長崎県立の壱岐と神奈川県立の横浜清陵が選ばれた。

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 壱岐は春夏通じて初出場。マネジャーを含めた全部員が壱岐島の出身。昨秋の県大会では準々決勝で創成館を破るなどして、準優勝。移動でフェリーを使うため遠征費用がかさむなど離島ゆえのハンディも乗り越えた。

 横浜清陵は神奈川勢として初めて21世紀枠の候補校に選ばれた。大岡と清水ケ丘が統合して誕生し、2017年から現在の校名に。こちらも春夏通じて初の甲子園だ。

 強豪校がひしめく神奈川にあって、21年以降は県8強入りを複数回果たすなど力を付けている。神奈川県の公立校が出場するのは、第69回(1997年)の横浜市立横浜商以来28年ぶり。

 一般枠では大会2連覇を狙う健大高崎(群馬)や、昨秋の明治神宮大会を制した横浜(神奈川)、昨夏の全国選手権大会で4強入りした青森山田などが選ばれた。

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 神宮大会枠で増えた関東の5枠目は、前々回大会の王者・山梨学院が選出された。近畿地区は和歌山と滋賀から2校ずつ選ばれたが、昨秋の近畿大会で8強止まりだった大阪勢は選外。大阪の学校が出場しないのは第4回大会(1927年)以来98年ぶりだ。

 一般枠の初出場校は浦和実(埼玉)と千葉黎明、滋賀短大付、エナジックスポーツ(沖縄)の4校。いずれも春夏通じて初となる。最多出場は29回目の高松商(香川)。

 西日本短大付(福岡)は38年ぶり、米子松蔭(鳥取)は33年ぶりの選抜出場となる。敦賀気比(福井)は5年連続、山梨学院は4年連続の出場。

 大会は3月7日に組み合わせ抽選会がある。阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)を舞台に、同18日から13日間の日程で行われる。

 出場32校は次の通り。

 【北海道】東海大札幌

 【東北】聖光学院(福島)、青森山田、花巻東(岩手)

 【関東・東京】横浜、健大高崎、浦和実、千葉黎明、山梨学院、二松学舎大付(東京)、早稲田実(東京)

 【東海】大垣日大(岐阜)、常葉大菊川(静岡)、至学館(愛知)

 【北信越】敦賀気比、日本航空石川

 【近畿】東洋大姫路(兵庫)、智弁和歌山、市和歌山、天理(奈良)、滋賀学園、滋賀短大付

 【中国】広島商、米子松蔭

 【四国】明徳義塾(高知)、高松商

 【九州】沖縄尚学、エナジックスポーツ、柳ケ浦(大分)、西日本短大付

 【21世紀枠】壱岐、横浜清陵

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