宮崎県の高校生に送ったメッセージのつるし飾りと、取りまとめた茨城県立竜ケ崎第二高校の生徒たち=2024年9月30日午後3時40分、茨城県龍ケ崎市、福田祥史撮影

 8月に最大震度6弱の地震があった宮崎県の高校生に向けて、茨城県内13の高校の生徒たちが2日、手書きのメッセージをつるし飾りにして送った。きっかけは、地震の1週間前にあった大会での出会いだった。

 「応援してます」「頑張れ!」

 メッセージを寄せたのは、いずれも県立高で日立第二▽日立北▽水戸第三▽水戸桜ノ牧▽那珂湊▽鉾田第一▽鉾田第二▽潮来▽鹿島▽波崎▽石岡第二▽竜ケ崎第二▽岩瀬の家庭クラブのメンバー67人。宮崎市にある宮崎県立宮崎農業高の家庭クラブ宛てに郵送した。

 同校は8月1、2日に神奈川県鎌倉市であった第72回全国高校家庭クラブ研究発表大会に参加。九州代表として、地域と協力した防災活動について発表し、1位の文部科学大臣賞を受賞した。茨城県内の生徒も会場で発表を聞いていた。

 1週間後の8月8日、宮崎県沖の日向灘を震源とする地震が起きた。

 翌9日。茨城県内各校の家庭クラブの代表らが集まった研修会で、宮崎農高を応援できないかと声が上がった。

 それに応えてメッセージを送ろうと提案したのは、知久穂乃佳(ほのか)さん(3年)ら竜ケ崎第二の生徒たち。折り紙で作ったハートに各校がメッセージを書き、4枚を組み合わせて、家庭クラブのシンボルマークのクローバーの形にしてはどうか、というものだった。

 とりまとめは同校が担った。つり下げる形にしたのは、「どこにでも飾れて持ち運びしやすいので、相手の負担にならないだろうと考えた」と大内昊汰(こうた)さん(同)。

 全国大会で宮崎農高の発表を聞いた山下勇心(ゆうし)さん(2年)は「直接の支援はできないけど、気持ちを伝えられたらと思った」。研修会で応援メッセージを提案した栗山絆菜(はんな)さん(同)と平野寧音(ねね)さん(同)は「少しでも明るくなってほしいという気持ちを込め、茨城県全体でできてよかった」と話した。(福田祥史)

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