勝どきエリアに立ち並ぶマンション=2024年6月19日午後1時24分、東京都中央区、中野浩至撮影

 東京都三鷹市に住むIT会社員の女性(40)は2022年2月、JR三鷹駅から徒歩7分の立地にある築10年の中古マンション(3LDK、約60平方メートル)を6500万円で購入した。頭金を除いた5600万円について、夫(40)と半額ずつのローンを組んだ。

 女性の年収は700万円で、別のIT会社に勤める夫は900万円。夫が単独でローンを組むことも不可能ではなかったが、「身の丈に合っていないと思った。無謀かな、と」。生活費は夫婦で折半しており、夫だけにローンを負わせることへの違和感や、住宅ローン減税を2人とも受けられるというメリットも決断の背景にあったという。

 1人あたりの返済額は月に7万円。「東京で一人暮らしをしようと思ったら、最低限はかかる賃料」と女性は言う。

 ペアローンで家を買おう、というカップルが都内で増えています。不動産価格が高騰するなかでその傾向はより顕著になり、「動機」に変化も現れているようです。どのような未来が待っているのでしょうか。

「何かあれば現金化すれば」

 夫婦と未就学児の3人暮らし…

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