JRAの場内実況を女性で初めて担当したラジオNIKKEIの藤原菜々花アナウンサー=東京競馬場
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 3月3日、桃の節句。晴天の中山競馬場(千葉県船橋市)に、透き通ったさわやかな声が響いた。

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 「12番のグアラニアが依然、先頭です。そして外からあがってきた3番のメジャーレーベル。メジャーレーベルが一気にかわして、ゴールイン」

 レースでは聞き慣れない声の主は、ラジオNIKKEIアナウンサーの藤原菜々花、26歳。日本中央競馬会(JRA)の公式映像に残る場内実況を、女性が初めて担当した瞬間だった。

 日本の競馬史に新たな1ページを加えた「先駆者」はしかし、競馬実況を聞いたこともなければ、これまで女性アナウンサーがいたかどうかも知らぬまま、この道へ進む覚悟を決めた。

 1997年、神奈川県で生ま…

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