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内覧会で国宝の「埴輪(はにわ) 挂甲(けいこう)の武人」を鑑賞する人たち=2025年1月20日午前10時45分、福岡県太宰府市の九州国立博物館、山本壮一郎撮影

 東京で昨年開催され延べ30万人超を集めた特別展「はにわ」(朝日新聞社など主催)が、福岡県太宰府市の九州国立博物館で21日に開幕する。埴輪(はにわ)の最高傑作とされる「埴輪 挂甲(けいこう)の武人」(6世紀)など、全国から個性豊かな約120件が集結。地方への巡回は九博のみだ。

 20日に内覧会があった。「挂甲の武人」は現在の群馬県にあった同じ工房でつくられたとみられる全5体が、所蔵されている国内外の博物館や美術館から集められた。重要文化財に指定されている日本最大の埴輪で高さ242センチの「円筒埴輪」(4世紀)も見どころだ。

 展覧会は「挂甲の武人」の国宝指定50周年、朝日新聞西部本社発刊90周年などを記念して開かれる。東京国立博物館で昨年10~12月にあった同展には、30万人以上が来場した。ゆるキャラのような魅力が受け、グッズ付きチケットの一部はすでに完売。九博の白井克也・学芸部長は「全国の埴輪が集まることで、地元独自の埴輪に目を向け、より親しんでほしい。埴輪とはどういうものか、ぜひとも知っていただきたい」と話す。

 展覧会は5月11日まで。3月に展示の入れ替えがある。

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