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千葉県

 2027年春に開校予定の新・銚子中学校の新校舎建設のめどが立たない。工事の入札不調を3度繰り返したためだ。

 11月27日に銚子市教育委員会が明らかにした。

 生徒数の減少に伴い、市は現・銚子中と第一中、第二中、第三中の4校を統合して、新・銚子中とすることを決めている。開校に合わせ、地上4階建て、延べ床面積6755平方メートルの新校舎を建設するはずだった。

 しかし、入札不調が続き、校舎建設は開校に間に合わない状況だ。

 今年度予算で約39億円を計上。8月から3度入札を実施したものの、応札したのは1回目の入札での1社のみ。それも、予定価格を上回ったため落札には至らなかった。

 市教委は27年春の校舎完成が見込めなくなったことから、新・銚子中は開校するものの、校舎は既存のものを使う考えだ。現・銚子中の校舎は新校が想定する規模の3学年16学級には対応できるという。だが、古い部分は1953年完成で、雨漏りなどへの対応が必要だという。

 市教委の担当者は「物価高騰や人手不足などの社会情勢があると思う。新校の開校に合わせた新校舎建設は断念せざるを得ない」と話し、市内の小中学校を通じ、保護者に文書を11月27日付で配布した。入札を担当する市財政課は、今後の入札のあり方を再検討するという。

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