北海道内のJA(農協)組合長らが集まるJA北海道大会が20日、札幌市内で開かれた。食料自給率の向上や農家の担い手確保などをめざす「将来ビジョン」を決議し、来年度から2030年度まで6年間の指針となる「基本目標」を採択した。
大会はJAグループ北海道が3年に1度開く。これまでは3年ごとの基本目標を決めていたが、今回は「腰を据えた取り組みのため」として期間を6年に延ばした。3年後の次回大会は、中間見直しの機会とする。
将来ビジョンは前回のものを大筋で引き継ぎ、「『力強い農業』と『豊かな魅力ある地域社会』~ひとを育み、ひとと歩む~」とした。採択した基本目標は、「食料安全保障の強化と持続可能な北海道農業の確立」と「JAの組織基盤の強化と健全な経営基盤の確立」、「農業・食・JAへの理解醸成」の3項目。具体的な取り組みとして、農業所得の安定確保やJA業務の効率化、学校教育での農業に関する授業の拡大、などを挙げた。
基本目標について、JA北海道中央会の樽井功会長は大会で「グループ一丸となって実践していくべき事項に焦点を絞った」と説明し、協力を求めた。(丸石伸一)