3メガバンクの看板=東京都内

 3メガバンクグループの2024年4~12月期決算が4日までに出そろった。日本銀行の利上げや企業の堅調な資金需要が業績を押し上げ、3社とも純利益が過去最高を記録した。日銀が1月に追加利上げを決めたことで、今後も収益の拡大が見込まれる。

 純利益は三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が1兆7489億円、三井住友FG(SMFG)が1兆1359億円、みずほFGが8553億円だった。好業績の一因は、国内金利の上昇だ。昨年3月、日銀はマイナス金利政策を解除し同7月には追加利上げを実施。これにより、貸出金利と預金金利の差(利ざや)が膨らんでいる。設備投資などによる企業の資金需要も堅調で、3社とも、国内貸出金残高が増加した。

 MUFGは、今年1月も含めたこれまでの利上げで、24年度の業績に850億~950億円のプラス効果が出ると説明。みずほFGは1050億円、SMFGは900億円になるとした。

 日銀は、物価と経済が見通し通りに進めば、段階的に利上げを進めるとしており、銀行には追い風が続きそうだ。今後、政策金利が0.25%上がるごとに、年1千億~1200億円のプラス効果が出ると各社は試算している。

 「金利のある世界」が本格化…

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