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ラピダスの看板

 次世代半導体の国産化をめざす「Rapidus(ラピダス)」に対し、メガバンク3行と日本政策投資銀行が、計250億円を出資する方向で検討していることが分かった。民間からの資金を増やしたいラピダス側の要請に応える形だ。

 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3行がそれぞれ最大50億円、政投銀が最大100億円の出資を検討している。関係者によると、ラピダスが各行に出資を求め、月内に意向を表明するよう求めていた。

 ラピダスは、回路幅が2ナノメートル(ナノは10億分の1)の最先端の半導体の量産化をめざして2022年に設立。トヨタ自動車やNTTなど国内大手8社が計73億円を出資しており、三菱UFJ銀行はメガバンクで唯一参加し、3億円を出資した。ラピダスは既存株主を含めて計1千億円の資本増強を求めており、うち最大250億円を銀行側が引き受ける方向だ。

 量産化の実現には5兆円が必…

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