ウクライナ中南部ザポリージャ州で2025年2月5日、訓練中に砲弾を放つウクライナ軍の戦車=ロイター

 英シンクタンクの国際戦略研究所(IISS)は12日、世界の軍事情勢を分析した年次報告書「ミリタリーバランス2025」を発表した。安全保障環境が複雑化するなか、2024年の世界の防衛費は23年より7.4%増え、計2兆4600億ドル(約377兆円)と過去最高を更新した。

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 IISSによると、24年の防衛費はサハラ砂漠以南のアフリカ諸国以外の全地域で増加。欧州の防衛費は14年に比べて1.5倍になったが、大半の国で予算が圧迫されており、このまま増加を続けることは難しいとみられるという。

 報告書は、ロシアによるウクライナへの全面侵攻にも焦点を当てた。ロシアは24年に主力戦車を推定1400台失ったが、兵士の数は維持できているという。イランや北朝鮮との「緊密な協力関係」も、軍事力の増強につながっているとした。

 ロシアの24年の防衛費は4…

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