有珠山(右)のふもとで水蒸気爆発を起こし、勢いよく吹き上げる噴煙=2000年3月31日、北海道虻田町(現・洞爺湖町)、朝日新聞社機から

 有珠山(733メートル)が噴火した場合、どう避難するのか。前回の2000年までに計9回、約20~30年周期で噴火を繰り返しており、いつ起きてもおかしくない。周辺自治体や北海道は、今年度中に避難計画を見直す予定だ。

 噴火した場合、主に自家用車による自主避難が想定されている。伊達市では、噴火場所や風向きによる例外はあるものの、原則東側への避難を呼びかける。

 そのため、重視されるのが東側の道路だ。道は有珠山の東側を通る道道「滝之町伊達線」(約4.2キロ)を12月中に開通させる予定。壮瞥町と伊達市を結ぶ避難路にもなる。

 有珠山火山防災協議会を組織する道と伊達市と壮瞥、洞爺湖、豊浦の3町は、通行止めなど事前に規制すべき約30カ所の交差点や道路の見直し作業を進めているという。

 自主避難が原則だが、居住地に重大な被害が発生する可能性が高い噴火警戒レベル4「高齢者等避難」が発令された場合は、各集落ごとに集合場所を決め、避難所に向かうバスを運行するという。伊達市では、有珠、長和、館山下の3地区で12カ所に約1時間後にバスが向かう計画だ。

前回は2000年 職員も経験者は4割 市民意識に不安も

 噴火に備えた自治体や住民参…

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