【動画】約5年半ぶりに営業を再開する道後温泉本館=佐藤慈子撮影

白鷺堂の坊っちゃん団子。保存料を使っていないのが特徴だ=2024年6月30日、松山市、神谷毅撮影

 道後温泉(松山市)には白鷺(しらさぎ)伝説がある。昔々、すねにケガをした白鷺が、岩間から出る温泉に脚を浸した。すると治って元気に飛び立った。不思議がって人々が入ってみると、病が回復した……。

  • 道後温泉をブレンドする「バリスタ」公務員 お客様のために守るもの

 道後温泉には坊っちゃん団子という銘菓がある。夏目漱石の小説「坊っちゃん」に登場する団子に由来し、今は抹茶、小豆、卵黄の色をした小さな3個の団子が串にささっている。

 坊っちゃん団子をつくり、白鷺を冠する。道後温泉の二つのシンボルを持つのが、1914(大正3)年創業の「白鷺堂」だ。

 温泉の商店街に、改築はされたが当時のままの構えで店を営む。

 「初めは『いらっしゃいませ』も、よう言えんかった。いまはお客さんと話をするのが楽しくて、楽しくて」

 店を切り盛りする小池愛子さん(78)の背筋は、しゃんと伸びていた。

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 松山市北部の旧北条市で生ま…

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