1年のうち春と秋、それぞれ2日間だけ公開される装飾古墳がある。福岡県桂川町寿命の王塚装飾古墳。10月19、20日の特別公開を前に実物大レプリカを見ようと、古墳の隣にある王塚装飾古墳館へ足を運んだ。

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古墳内部の実物大レプリカ。石室の入り口を向く馬が描かれている=2024年9月18日午後1時25分、福岡県桂川町の王塚装飾古墳館、松本江里加撮影

 馬が描かれた石室の入り口。腰をかがめて内部に入ると、壁一面に、天井に、色とりどりの装飾がある。赤、黒、緑、黄色、白、青っぽい灰色の6色が使われているという。

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色とりどりの装飾が施された王塚装飾古墳館の石室内部(実物大レプリカ)=2024年9月18日午後1時30分、福岡県桂川町寿命、松本江里加撮影

 町教育委員会文化財担当の長安慧さん(30)によると、全国に720基ほど確認されている装飾古墳の中でも、配色の多さや描かれた面積は随一。全国でも特に貴重な遺跡で、国の特別史跡に指定されている。

 壁には三角形の幾何学模様に…

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