個人情報流出について説明する徳島県の上田紘嗣・企画総務部長(左)ら=2024年7月3日午後4時5分、徳島県庁、能登智彦撮影

 徳島県は3日、自動車税の納税通知書などの印刷業務を委託している「イセトー」(京都市)のサーバーがランサムウェア(身代金ウイルス)による攻撃を受け、自動車登録に関する約14万5千件の個人情報などが外部に流出したと発表した。

 県によると、流出したのは、2023年度の自動車税の印刷データ(個人13万2503人、法人7691事業所)や、22年度の減免自動車の現況報告書(個人4260人)など。普通自動車など県に登録された27万9千台の約7割にあたる。

 いずれも氏名・事業所名と住所が記され、税額や自動車登録番号なども一部記載されているという。県は対象者におわびの文書を送る。

 県はイセトーに対し、11年から納税通知書や自動車税の督促状などの作成を委託。今年5月に同社がサイバー攻撃を受けて88人分の情報流出が判明。さらに調査した結果、今回の大量流出が判明した。

業務後に個人情報の削除怠る

 同社が業務後、個人情報の削除を怠るなど不適切な対応があったことも確認され、県は損害賠償など法的措置を含め検討する。記者会見した上田紘嗣・企画総務部長は「大変申し訳ないことで、情報管理の一層の徹底を図る」と述べた。

 この件の問い合わせはイセトーコールセンター(03・5877・3953、平日午前9時~午後6時)。委託業務については徳島県税務課(088・621・2077、平日午前8時半~午後5時15分)へ。(能登智彦)

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