政府は29日、経済対策の裏付けとなる2024年度補正予算案を持ち回り閣議で決定した。一般会計の歳出は13兆9433億円。歳入の約半分は国債（借金）で賄い、コロナ禍から続く「借金依存」は変わらない。石破茂首相は年内の成立をめざすが、野党側からは減額修正を求める声も出ており、今後の国会審議の焦点となりそうだ。
歳出では、物価高対応として、住民税非課税世帯向けの1世帯あたり3万円の給付に4908億円、ガソリン代と電気・ガス料金の補助に計1兆3518億円を使う。中小企業の支援など賃上げ環境の整備として9127億円、新たな交付金の創設など地方創生施策には1兆8406億円を計上。なりわい支援など能登地域の復旧・復興には2684億円を充てる。
昨年度に続き、複数年度にわたる事業に支出できる基金にも巨費を積んだ。半導体産業の支援には特別会計の分も含めて1.5兆円、宇宙戦略基金にも3千億円を積み増した。基金にあてた金額は計3.5兆円に上る。
財源の一部には、24年度の…
