関東大学ラグビー対抗戦の「早明戦」は12月1日、東京・国立競技場で100回の節目を迎える。
1923年に始まった両校の対戦は、戦争による中断を経ながら100年以上続いてきた。
早稲田と明治という日本のラグビー界を引っ張ってきたライバル対決は、「名将」と呼ばれる指導者も生んできた。その歴史を振り返る。
早大・宿沢広朗氏、日本代表監督として金星
明大・北島忠治氏、「前へ」を指針に長年指揮
早大・大西鉄之祐氏、チームを復活させる「魔術」
明大・田中澄憲氏、22季ぶり大学選手権Vへ導く
早明ラグビーの歴史
1918年 早大ラグビー部創設
1923年 明大ラグビー部創設。戸塚球場で両校が初対戦し、早大が42―3で制した
1929年 明大に北島忠治監督が就任。以来、67年間指揮を執る
1943年 第2次世界大戦の影響で中断(45年まで)
1974年 初めて国立競技場で開催された大学選手権決勝で、早大と明大が対戦。早大が29―6で勝つ
1976年 松尾雄治を中心とした明大が日本選手権初優勝。松尾は後に新日鉄釜石でも活躍
1982年 この年の早明戦は6万6999人の観客が詰めかけた。64年の東京五輪を除き、旧国立競技場で最多記録
1987年 雪が残る中で試合が行われ、「雪の早明戦」と語り草に
1988年 堀越正巳、今泉清、藤掛三男の「1年生トリオ」が躍動した早大が4度目の日本選手権優勝。大学勢が日本選手権を制したのはこの年が最後
2013年 旧国立競技場で最後の「早明戦」
2019年 25年ぶりの全勝対決に大観衆が詰めかけ、明大が勝利
2020年 大学選手権決勝で両校が対戦し早大が勝利。この試合は新しい国立競技場で、はじめて行われたラグビーの試合だった
2023年 100周年の早明戦は明大が58―38で制した。通算対戦成績は早大の55勝、明大の42勝、引き分けは2試合。