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電力需要の推移と想定

 全国の電力需給を調整する国の電力広域的運営推進機関は22日、2034年度までの電力需要の想定を公表した。大量の電力を必要とするデータセンター(DC)や半導体工場の新増設を見込み、10年後の需要は今より約5%増えるとした。

 電力需要はこれまで、人口減少や節電、省エネの影響で減るとされてきた。だが昨年の想定では一転して増加するとし、今回の想定では、その水準をも上回るとした。

 同機関によると、24年度の需要を8059億キロワット時と推定。34年度には465億キロワット時増え、8524億キロワット時になるとした。昨年の想定より180億キロワット時ほど増える計算だ。家庭部門の需要は減少傾向だが、DCや半導体工場を中心に産業部門の需要が大きく膨らむという。DCは34年度までに440億キロワット時、半導体工場は73億キロワット時が必要だと見込む。一方、着工から稼働までに時間がかかることから、昨年の想定より需要の伸びを後ろ倒しした。

 地域別でみると、北海道、東…

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