多様な性の祭典「レインボーフェスタ!」が今年、大阪市で10回目を迎える。公園で音楽や飲食を楽しみながら、性的少数者をめぐる社会の課題を知る場。初回から支える共同代表の一人は、規模を広げてきた催しに、自身の変化を重ねる。
「こんなん絶対参加できへん。参加したが最後、誰かにバレるんちゃうか」
レインボーフェスタ!がまだなかった2011年、桜井秀人さん(45)は、性的少数者らが歩くパレードをそんなふうに見ていた。
大阪府南部で生まれ育った。自分の性別は男性で、恋愛対象は女性のときもあれば男性のときも。「周りにバレたらあかん」と幼い頃から思ってきた。
大学卒業後、友人に打ち明け…