西武の仁志敏久・野手チーフ兼打撃コーチ

 チーム打率はパ・リーグ歴代最低の2割1分2厘、球団ワーストのシーズン91敗……。埼玉西武ライオンズには昨季、不名誉な数字がつきまとった。

 そこで今季は他球団出身のコーチを招き入れ、野手陣の建て直しを図っている。

 「近いうちにスターになりそうな選手もいる。新しいチームとして出発すると考えると、近々良いチームができあがると思う」

 「思ったより僕は『いける』と感じています」

 春季キャンプの出だしに、そう手応えを口にするのは仁志敏久・野手チーフ兼打撃コーチ(53)だ。

 171センチの小柄な体格ながら巨人などで二塁手として活躍し、14年間で1591安打、154本塁打を積み重ねた。

 現役引退後は筑波大大学院で学び直し、グリップの違いがスイングに与える影響について研究するなどした理論派だ。

 日本代表・侍ジャパンのU12(12歳以下)監督やトップチームのコーチも経験し、2021~23年にはDeNAで2軍監督を務めた。

 昨年は解説者として活動したが、いずれは現場に戻るつもりだった。ただ、西武からオファーが届いたときに即決ができたわけではない。

 「大変だろうなとは思いました」

 それでも自分を求める球団の熱意に惹(ひ)かれた。それに、こんな思いもあった。

 「(DeNAで)2軍監督を…

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