現在まで続く地域の読書会。この日は森鴎外「渋江抽斎」。なごやかな雰囲気の中にも、丁々発止の議論が続いた=埼玉県所沢市、篠田英美撮影 ■哲学者・長谷川宏 《1992年、ヘーゲル「哲学史講義」の新訳を発表。平易で明晰(めいせき)な訳文は画期的と大きな反響を集める》 従来の哲学書の邦訳は生硬で不自然、何度読んでも納得できない文章が多かった。それが哲学をとっつきにくいものにしたという不満があったんです。 81年から、サラリーマ…