「妙義山図・瀞八丁図(右隻)」=布施美術館蔵 何とも不思議な光景だ。屏風(びょうぶ)の端から端にアーチ状の巨大な岩が連なるように描かれている。中央には奥へと続く細い道があり、右端近くには絶景を行く人の姿もある。浸食によって造り出された奇岩が点在し、日本三大奇勝の一つに数えられる妙義山(群馬県)を描いたものだが、この絵は現実の風景を超越している…