従来工法(左)は鋼製パイプ2本が必要だが新工法はアルミ製パイプ1本で済む。効率があがり作業時間が2割短縮できる=2024年5月31日、東京都墨田区、大和田武士撮影

 深刻化する人手不足への対応が建設業界でも進んでいる。ゼネコン最大手の鹿島はコンクリート構造物の工事を省力化する工法を開発した。賃貸住宅建設大手の大東建託は、本格的に外国人幹部候補の採用を始め、人材確保につとめる。

 鹿島は、約70年ぶりとなる新工法を建設資材メーカーなどと開発し、先月31日に発表した。

 ビル建築や土木工事などでは、コンクリートを型枠に流し込んで構造物をつくる。上下2本1組の鋼製パイプを木枠と組み合わせて型枠を作る工法は1950年代以降に普及し、今も一般的だ。だが、人手不足や技能者の高齢化が進むなか、工事の合理化は避けられない。

 新工法では、パイプをアルミ製に換え、1本に減らした。強度を保ちながら、パイプの重さも3分の1以下に抑えた。使用する金具なども、高い技術力がなくても扱えるようにした。これらの工夫で、技能者の作業時間を従来工法より2割短縮した。

写真・図版
新工法のパイプ(左)は形状を工夫して強度を保った=2024年5月31日午前10時55分、東京都墨田区、大和田武士撮影

 発表時のデモンストレーショ…

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