深刻化する人手不足への対応が建設業界でも進んでいる。ゼネコン最大手の鹿島はコンクリート構造物の工事を省力化する工法を開発した。賃貸住宅建設大手の大東建託は、本格的に外国人幹部候補の採用を始め、人材確保につとめる。
鹿島は、約70年ぶりとなる新工法を建設資材メーカーなどと開発し、先月31日に発表した。
ビル建築や土木工事などでは、コンクリートを型枠に流し込んで構造物をつくる。上下2本1組の鋼製パイプを木枠と組み合わせて型枠を作る工法は1950年代以降に普及し、今も一般的だ。だが、人手不足や技能者の高齢化が進むなか、工事の合理化は避けられない。
新工法では、パイプをアルミ製に換え、1本に減らした。強度を保ちながら、パイプの重さも3分の1以下に抑えた。使用する金具なども、高い技術力がなくても扱えるようにした。これらの工夫で、技能者の作業時間を従来工法より2割短縮した。
発表時のデモンストレーショ…