好調だった上場企業の業績に、変調の兆しが表れた。2024年9月中間決算は、純損益が4年ぶりの減益になりそうだ。電気自動車(EV)の世界的な不調が製造業の足かせになり、国内消費には節約志向が影を落とす。力強い牽引(けんいん)役が人工知能(AI)などに限られるなか、「トランプ再来」によって先行きの不透明さが増している。
24年9月中間決算で減速が顕著だったのが自動車業界だ。日産自動車は純利益が前年同期比で9割減、ホンダも2割近い減益だった。
国内では認証不正問題などで生産が停滞して販売が減少。海外販売も苦戦が目立った。特に巨大市場の中国ではEVに注力する現地勢との競争が激化。日本勢は劣勢だった。
自動車の不振、関連産業にも波及 赤字転落の予想も
産業の裾野が広い自動車の不…