住民が利用できる1階の地域みらい創発センター。図書スペースもある=2025年1月17日午後2時27分、徳島県三好市池田町、福家司撮影

 高校生が暮らす寄宿舎と、地域住民が利用する活動室や学習スペースなどを併設した複合施設「ミライケ」の落成式が17日、徳島県三好市池田町であった。県と市町村が一緒に建てた初めての公共施設という。

 市中心部のショッピングセンター跡地に県と市が建設した。鉄骨3階建て延べ約3千平方メートル。整備費は約14億6千万円。「ミライケ」という愛称は「未来」と「池田」に由来する。

 2、3階に県が整備した寄宿舎「徳島県立三好池田寮」(約1950平方メートル)が入る。1人部屋の「舎室」(70室)と食堂、共同の浴室などを備える。

 県教委によると、県立寄宿舎としては5カ所目で、全室個室は初めて。2月1日から、近くの県立池田高校の野球部員を中心に44人が入居する。

 1階は市が整備した「三好市地域みらい創発センター」(約1050平方メートル)。無料で利用できるオープンスペースが約7割を占め、一部は調理もできる有料の大中小の活動室もある。

 約1800冊の図書を自由に閲覧したり、勉強したりできるスペースもある。デジタル人材の育成拠点としても使われる。

 落成式では入寮生を代表して池田高野球部主将の2年、鐘崎謙進さん(17)が「すばらしい寮が完成し、大変うれしく、感謝の気持ちでいっぱいだ。充実した生活環境で勉学に部活動に一層励み、仲間と成長を重ねていきたい」と述べた。

 三好市の高井美穂市長は「子どもから高齢者まで多世代の市民、様々な団体が垣根を越えて集い、未来をともに創造していく活動の拠点となる施設と思う」と期待を込めた。

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