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特殊詐欺の被害防止を訴える鳥取湖陵高校の生徒たち。右は同校のマスコットキャラクター「こりょっピ」=2024年11月6日午後2時16分、鳥取市湖山町北6丁目、斉藤勝寿撮影

 被害がやまない特殊詐欺。高校生たちが鳥取市内のスーパーで、自分たちでデザインしたチラシなどを配り、特殊詐欺の防止活動を鳥取県警と合同で行った。

 参加したのは県立鳥取湖陵高校(鳥取市)の家庭クラブの2年生7人。「特殊詐欺やっつけ隊」として、来店したお年寄りらに「特殊詐欺に注意‼」のチラシを渡して、「+1など(から始まる)の国際電話には特に注意してください」と呼びかけた。

 一緒に活動を行った県警生活安全企画課・特殊詐欺予防係の波田貴幸係長は「高校生が特殊詐欺被害について考え、行動する姿を見ることで、渡された側もより真剣に自分のこととして考え、注意するようになってくれると思う」と話した。

 同校の家庭クラブ活動は家庭科学習の一つ。学んだ知識や技術を生かし、暮らしの中にある課題を解決していくことを目指す。同校は今年度、全国銀行協会の「特殊詐欺防止啓発活動」の実施校に選出されており、家庭クラブ活動では今春から、勉強会や講演会を行い、被害防止に向けた活動の計画立案を行ってきた。

 家庭クラブを指導する山本実津子教諭は「地域の方々の被害を減らすとともに、高校生自身も正しい知識を身につけ、自分や家族を守れるようになっていければ。さらに自分たちのチラシが被害防止の一助となることで自信につなげてほしい」と期待する。スーパーでの活動に参加した吉田百花さんは「配ったチラシやばんそうこうのイラストは自分たちが描いたものなので、より気持ちを込めて取り組むことが出来ました。今回の活動で特殊詐欺の被害に遭う人が一人でも少なくなればうれしいです」と話した。(斉藤勝寿)

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