和歌山県橋本市に伝わる紀州高野組子細工の伝承者、池田秀峯さんと県立橋本高校の生徒たちが25日、新年に向けてJR橋本駅にある大型の絵馬の飾りつけをした。
絵馬は昨年暮れに池田さんが駅に寄贈したもので、高さ1・5メートル、幅1・4メートル。正月に合わせた絵柄は、弘法大師空海、高野山の根本大塔と十二支にちなんだ動物たちが描かれている。池田さんの橋本高校時代の同級生(横浜市在住)から届いた組みひもや金銀の水引、手まりなどの飾りを、生徒たちが脚立に乗って絵馬に取りつけた。
池田さんが「将来ある若い人たちに地域にかかわってもらうことで郷土愛をはぐくんで欲しい」と母校に持ちかけてコラボが実現。この日は、授業の一環で橋本駅に地域をPRするポスターを掲示する活動に取り組んでいる生徒4人が参加した。
紀の川市の自宅からJR和歌山線で通学している植田陵太郎さん(1年)は「ふだん乗り降りしている駅が、いつにも増して華やかになった。地元の人や年末年始に帰省してきた人たちに、橋本駅をもっと利用してもらいたい」と話した。