パキスタン西部クエッタの鉄道駅のホームで9日、大きな爆発があり、治安当局によると、少なくとも24人が死亡、約50人が負傷した。何者かが自爆したという。
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当局によると、死者のうち10人と負傷者の30人は軍関係者。ホームでは現地での訓練を終えた275人の下士官が他の乗客らとともに、陸軍総司令部がある同国北部ラワルピンディ行きの急行列車を待っていたという。クエッタを州都とするバルチスタン州の分離独立を目指す反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が軍人を狙ったとする犯行声明を出した。
現地の防犯カメラなどの映像では、ホーム上で列車を待つ人たちの間で突然爆発が発生。ホームを覆う屋根が吹き飛ばされ、数十人が血を流し、動けなくなっているのが見える。
パキスタンは中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」の重点国で、同州では港湾や道路などの建設や鉱山開発などが続く。BLAはこうした開発事業を「侵略」ととらえ、パキスタン政府や軍、中国人を標的にした攻撃を繰り返している。(バンコク=武石英史郎)