兵庫県香美町香住区の矢田川で15日、子どもたちが稚アユ約2千匹を放流した。矢田川では6月にアユ釣りが解禁となる。天然アユの遡上(そじょう)が好調といい、太公望には朗報だ。
矢田川漁業協同組合香住支部が毎年この時期に実施している。この日は間室地区の河川敷で町立香住小学校3年生と、県立香住高校の3年生計約80人が、体長7~8センチに育った稚アユをバケツで放流した。
香住小の谷口栞渚(かんな)さんは、稚アユの放流は初めて。「楽しかった。大きくなって戻ってきてほしい」と笑顔で話した。
副組合長の前田真吾さん(69)によると、町内を流れる矢田川では今月1日から6月上旬まで、約2万4千匹の稚アユを放流するという。「子どもたちには放流を通じて川に親しんでもらい、漁業資源の大切さを知ってもらえれば」と語った。(菱山出)