ゴールデンウィーク(GW)の谷間となった30日も、羽田空港は海外旅行に向かう人々の姿がみられた。ただ、今年は超円安が重くのしかかる。逆風下、出国する日本人と、円安の恩恵を大きく受ける訪日外国人に話を聞いた。
国際線が飛ぶ羽田空港第3ターミナル。ある外貨両替所ではこの日、1米ドルが手数料込みで163円28銭で売られていた。
神奈川県川崎市の会社員の男性(45)は家族4人で4泊5日の台湾旅行に行くため、空港に来た。台湾が好きで、よく訪れているという。ただ、いつもと大きく違うことがある。旅費だ。
旅行を予約したのは2月中旬。コロナ禍前に旅行した際と同じホテルを予約した。だが、当時30万円程度だった旅費は今回、約45万円になった。「体感で2、3割は高くなっていると感じた。でも国内の観光地もインバウンド(訪日外国人客)だらけで、場所によっては国内の旅行でも高額になる」と自らに言い聞かせるように話していた。
行楽客に交じり、留学に向かう学生の姿もあった。事態はより深刻だ。
名古屋市の大学生、川本蛍太…