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噴火災害で失った6人の仲間のために、里見智秀さんが御嶽山の剣ケ峰に届けた「昼食」=2024年7月27日午前11時58分、高木文子撮影
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 梅雨が明けた7月27日、長野・岐阜県境にある御嶽山に青空がのぞいた。頂上の剣ケ峰(3067メートル)には360度のパノラマが広がり、雄大な岩肌と湖、遠く日本アルプスの山々を望む。

 里見智秀さん(58)は登山客でにぎわう頂上の片隅で、そっと六つのカップめんとゼリー飲料を並べた。午前11時52分。失った6人の仲間を思い、手を合わせた。

 2014年9月27日は紅葉シーズンの晴れた週末だった。職場の同僚8人と剣ケ峰への登頂を果たした後、わき上がる噴煙が視界に入った。43人が犠牲となった雲仙・普賢岳(長崎県)の大火砕流の映像が頭をよぎった。噴火は剣ケ峰の南西斜面で発生。その後、噴石などにより死者58人、行方不明者5人を出す戦後最悪となる火山災害につながった。

「これ以上熱くなったら死んじゃう」

 里見さんは近くの御嶽神社頂…

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