韓国の務安国際空港で2024年12月30日、コンクリートの構造物の近くに済州航空の旅客機の残骸があった=ロイター

 韓国南西部・全羅南道の務安(ムアン)国際空港で旅客機が着陸に失敗し、179人が犠牲になった事故から5日で1週間になる。なぜ胴体着陸をせざるを得なかったのか、原因はまだ分かっていない。空港の構造物が被害を拡大したとの指摘も出ており、遺族らは公正かつ透明な真相究明を求めている。

 事故は12月29日の朝に起きた。バンコク発の済州(チェジュ)航空の旅客機は、務安空港へ着陸する直前に鳥との衝突に言及しながら遭難信号を出し、着陸のやり直しを実施。旋回して逆方向から再び滑走路に接近し、車輪が出ないまま胴体着陸してコンクリートの構造物や壁にぶつかって炎上した。救出されたのは、乗員2人だけだった。

 主な焦点は、鳥との衝突がどこまで影響を与えたのか、なぜ車輪が出なかったのかなどだ。原因解明のため、韓国政府は米当局などと合同で調査を開始。回収したフライトレコーダーは一部が破損しており、国内でのデータの取り出しは不可能と判断して6日にも米国に運んで分析することになった。だが、原因は複合的とみられ、韓国当局は究明には時間がかかるとしている。

改良工事で被害拡大の指摘

 この間、韓国メディアが集中…

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