内乱容疑で拘束された韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の弁護団は18日午前、午後2時からソウル西部地裁で開かれる尹氏への逮捕状を出すかどうかの令状審査に、本人が出席すると明らかにした。尹氏を乗せた車列は午後2時前に地裁に到着した。合同捜査本部に加わる高位公職者犯罪捜査庁(公捜庁)が17日に請求した逮捕状の不当性を訴え、棄却を求めるとみられる。
弁護団は「直接出席して堂々と対応するのがいいという弁護人らの建議を(尹氏が)受け入れた」とし、「非常戒厳の正当性と内乱罪が成立しないことを直接説明し、名誉を回復させなければならないという気持ちから(尹氏は)出席することにした」と説明した。
公捜庁によると、逮捕状の容疑は内乱の首謀などで、犯罪の重大性と再犯の恐れを考慮して請求したとしている。現職大統領への逮捕状請求は初めて。
逮捕状が発付されれば、捜査当局はさらに尹氏を拘束して取り調べを続けることができる。
15日に拘束された尹氏は、同日の取り調べで供述を拒否し、16日以降は取り調べ自体に応じないなど、徹底的に争う構えを崩していない。
弁護側は15日に拘束が適切だったのかを問う審査をソウル中央地裁に請求。公捜庁には内乱罪の捜査権がなく、管轄でないソウル西部地裁から拘束令状の発付を受けたのも違法と主張したが、16日夜に棄却された。
18日の令状審査で尹氏側は同様の主張をする可能性があるほか、証拠隠滅や逃走の恐れがないことも訴えるとみられる。
逮捕状が発付されれば、捜査当局は原則として最長で20日間、尹氏を拘束して取り調べる。一方、棄却されれば尹氏は釈放されることになる。