記者会見で同性婚を認めるよう訴える同性カップルや代理人弁護士ら=2024年10月10日、ソウル、太田成美撮影

 韓国の11組の同性カップルが11日、婚姻届が受理されなかったのは憲法が保障する婚姻の自由や平等権に反するとして、各地の裁判所に受理を求める訴えを一斉に起こす。憲法裁判所での審判も求める。韓国ではキリスト教プロテスタント系の団体を中心に同性婚に反対する考えが根強いが、理解を示す方向に徐々に変わってきた世論を追い風にしたい考えだ。

 「私たちはおかしな人たちではなく、普通の市民として、愛する人と家族として生きている。誰でも望めば結婚を選択できなければならない」。ソウル市内で10日におこなわれた記者会見。原告の一人で人権団体で働く孫文淑(ソンムンスク)さん(48)はこう訴えた。

 同じく原告に加わった医師の金洗延(キムセヨン)さん(36)は、ベルギーで精子提供を受けて女性のパートナーが産んだ1歳の娘を育てているが、出生時に休暇をとれなかった。今後、娘がけがをした場合、「法的な親ではないという理由で治療が遅れるのではないか、常に心配をかかえている」と涙ながらに語った。

最高裁が初判断、「弾みにしたい」

 韓国では男性の同性カップル…

共有
Exit mobile version