八戸学院光星―青森山田 七回、満塁本塁打を放った菊池伊(左から3人目)を笑顔で迎える青森山田の選手たち=2024年9月24日、八戸長根、渡部耕平撮影

 秋季東北地区高校野球青森県大会の決勝と3位決定戦が24日、八戸市長根公園野球場であった。決勝は、青森山田が10―2で八戸学院光星を圧倒し、4年連続13回目の優勝を決めた。3位決定戦は、弘前学院聖愛が4―0で弘前工を下した。上位3校は10月12日から福島県で開かれる東北地区大会に出場する。(渡部耕平)

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 心は熱く、頭は冷静に。青森山田の菊池伊真(いっしん)主将(2年)は、たぎる気持ちを抑えて打席に入った。

 七回。前の打者が申告敬遠されて、2死満塁に。「屈辱的。絶対に打って決めてやる」

 でも、落ち着いていた。それまでの3打席は低めの変化球で打ち取られていた。「次も同じ球で勝負にくる」。読み通り、低めのチェンジアップを振り抜いた。

 右越えの満塁本塁打で8―1と突き放し、優勝をグッと引き寄せた。

 「自分の結果より、チームに貢献できたことがうれしい」と喜んだ。

 青森山田中時代も主将を務め、硬式野球の全国大会で優勝した経験を持つ。「甲子園でも日本一になる」と決意して、青森山田高に進んだ。

 今夏の甲子園も三塁手で出場。準決勝で敗れると、目を真っ赤にして悔しがっていた。全国ベスト4に満足せず、あくまでも頂点をめざす。そんな気迫にあふれていた。

 「東北大会も連覇して、選抜大会をめざしたい」。大きな夢に向かって、号砲を鳴らした。(渡部耕平)

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