組み合わせ抽選会にのぞむ主将たち=2024年6月28日、青森市、渡部耕平撮影
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 第106回全国高校野球選手権青森大会の組み合わせ抽選会が28日、青森市の県総合社会教育センターであり、出場する48チーム(52校)の試合日程が決まった。開会式は7月9日、青森市のダイシンベースボールスタジアムで開かれる。選手宣誓は、青森東の荒木関隼(はやと)主将(3年)が務める。開会式直後の開幕試合は、五所川原農林―三沢の対戦となった。決勝は22日、弘前市のはるか夢球場で予定されている。大会では暑さ対策を強化し、試合前日に熱中症特別警戒アラートが出された場合、翌日の試合を順延とすることにした。(渡部耕平、野田佑介)

 会場には全チームの主将が参加し、抽選の番号を引く前に大会への抱負を語った。

 青森の中村飛我(とわ)主将は「意地と執念を見せて甲子園出場をめざします」と意気込み、大湊の佐藤僚大(りょうだい)主将は「悲願である『下北から甲子園』をかなえます」と力を込めた。

 支えてくれた人たちへの思いを伝えた主将も少なくなかった。野辺地西の芋田道生(どうせい)主将は「感謝の気持ちを忘れず、笑顔でプレーします」。八戸東の杉本雅(みやび)主将と柏木農の村田公王樹(こおき)主将も「感謝を忘れない」との気持ちを込めた。

 大会は、春の選抜に出場した青森山田や八戸学院光星をはじめ、好投手を擁するチームが多く、接戦が期待される。

 青森山田の橋場公祐(こうすけ)主将は「守備からリズムをつくり、一戦必勝で勝ち上がっていきたい」と気を引き締めていた。

 八戸学院光星は、チーム初の夏3連覇を狙う。砂子田陽士(ようじ)主将は「歴史に名を刻めるように、全力で戦っていく」と決意を述べた。

 春の県大会を制した弘前学院聖愛の貴田光将(こうすけ)主将は「一つ一つの試合から学びを得て、たくさん成長していきたい」と語った。

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 「まさか、自分が引き当てるなんて」。選手宣誓を務めることになった青森東の荒木関隼主将(3年)は、驚いた表情を見せた。

 「自分の宣誓で大会を盛り上げたい」と名乗りを上げたが、ライバルは28人もいた。「無理かも」と思いながら抽選の封筒を引くと、中には「あなたです!」と書かれた紙が入っていた。思わず封筒を持つ右手を突き上げた。

 本番では、家族や先生、チームの仲間たちへの感謝を伝えるつもりだ。「緊張すると思うけど、自分らしく明るく元気にハキハキとやり遂げたい」

 各校の主将たちの顔を見て、「絶対負けたくない」という気持ちが強くなった。昨年、一昨年と初戦で敗れており、「一戦必勝で上を狙いたい」。チームを勢いづける宣誓で、最後の夏に快進撃を狙う。

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