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「REC KOBE 1995」のインタビューは実際のラジオのスタジオでも収録された=2024年12月20日午前、神戸市中央区東川崎町1丁目のラジオ関西、岡田健撮影

 1月17日に阪神・淡路大震災の発災から30年となるのを機に、神戸市に本社がある二つのラジオ局がタッグを組む。震災について人々の声を集め、2局同時の生放送で発信する。

 ラジオ関西と兵庫エフエム放送(Kiss FM KOBE)の共同プロジェクト「REC KOBE 1995」。ともに本社は神戸市中央区にある。両社は系列でもなく、資本関係もなく、同時生放送も初めての試みという。

 「震災の前後にどんな経験をしたのか」「後世へのアドバイス」などを両局のスタジオなどでインタビュー収録した。収録は12月中旬からスタートした。震災を経験した企業経営者や劇団主宰者らに加え、震災当時は生まれていない若い世代にも「経験、教訓をどう受け継ぎたいか」を語ってもらった。神戸市出身の歌手平松愛理さんにもインタビューした。

 「Kiss FM KOBE」営業部で企画を担当する大竹江理子さんは「ラジオ局ができるのは声で伝えること。それを兵庫の2局が一緒にやるから意味がある」。ラジオ関西ビジネスソリューション部の青木達也さんは「震災当時に見たもの、聞いたことというのは何も特別なことではない、誰に起きてもおかしくない、ということを再認識してもらえれば」と話す。大竹さんは明石市、青木さんは神戸市垂水区でそれぞれ震災を経験した。

 収録に参加した一人が、消防…

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