北海道や沿線自治体、国などの視察団は、北海道新幹線の羊蹄トンネル工事で出た巨大な岩を視察した=2024年10月11日午後、北海道ニセコ町、上地兼太郎撮影

 2030年度末を予定していた北海道新幹線の札幌延伸が数年単位で遅れている問題で、北海道や沿線の自治体、国などの担当者は11日、新函館北斗―札幌間にあるトンネルの一つ「羊蹄トンネル」(倶知安町・ニセコ町)の工事現場を視察した。

 建設工事を担っている鉄道・運輸機構によると、羊蹄トンネルでは予定ルート上で9カ所、工程を止めるほど巨大な岩(岩塊)が確認されていて、過去に工事がストップしたこともある。

 浦本元人副知事や岡野まさ子・国土交通省鉄道局次長らが11日に、巨大な岩を砕く重機や作業用の立て坑を視察した「有島工区」でも岩塊が見つかっていて、トンネルを掘り進める作業が4月から止まっている。

 有島工区の工事は1月に終える予定だったが、岩塊の除去作業などで3~4年の遅れが見込まれていて「遅延が特に大きい」(岡野次長)ところだ。浦本副知事は視察後、「機構には今後の見通しを早く示してほしい」と釘を刺した。(上地兼太郎)

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