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研究に取り組む横浜市立南高の西田優美奈さん

 高校生・高専生が自由研究の成果を競うコンテスト「JSEC(ジェイセック)2024(第22回高校生・高専生科学技術チャレンジ)」の最終審査会が24年12月上旬、日本科学未来館(東京)で開かれた。全国173校705人から過去最多となる404研究の応募があり、高く評価された35研究について最終審査会で成果が発表された。上位入賞した12研究は、25年5月に米国・オハイオ州コロンバスで開かれる世界大会「リジェネロン国際学生科学技術フェア(ISEF=アイセフ)」に日本代表として派遣される。

【日本ガイシ賞】横浜市立南高3年 西田優美奈さん

 田んぼや貯水池でよく見かける糸状藻類のアオミドロやサヤミドロ。除草対象のやっかいものを有効利用できないか。中学2年から自宅で研究を続けている。

 糸状藻類は繁殖力が強い。医薬品などへの高度利用にはむかないが、含まれている油分は地球温暖化対策としてバイオ燃料に使える。製造コストを抑えることが課題となった。

 培養速度を上げるのに、鉄イオンなどを加えることで成功した。環境負荷が大きい窒素肥料を使わなくてすむ。実験に使う分を取り出しながら1年間で85倍に増やせた。

 油分の含有率は約4%。費用がかかる精製をせずに、食廃油のように単純に燃やして使うことにしたが、それだけでは採算がとれない。

妹の小学校のイネでも効果確認

 東京大の研究室で実験させて…

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